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介護における安全の確保とリスクマネジメント2 介護における安全の確保2

◆利用者の観察ポイント

 

介護現場において、安全を確保するには、利用者の状態をよく観察し、いつもと違う状況を速やかに発見することが大切です。

 

特に利用者が高齢者の場合は、典型的な症状が出ないことや、異常に対する自覚に乏しい、異常を訴えることができないなどがあります。

 

利用者に身近に接する介護従事者は、利用者の状況を注意深く観察し、異常を発見した場合は、安易に自己判断せず、医療関係者等に報告し、指示を仰ぐようにしましょう。

 

 

利用者の観察ポイントには、以下のような点があげられます。

 

①皮膚の観察

高齢者の皮膚トラブルには、老人性皮膚掻痒症、真菌症、褥瘡、疥癬などさまざまなものがあります。  衣類の着脱や入浴・排泄介助時によく観察し、異常があれば医療関係者に報告します。

 

②脱水症状

特に高齢者は、体内の水分量が少ない上、排尿を気にして水分摂取量を制限したり、発熱や下痢などでも脱水状態に陥りやすくなっています。

しかし、高齢者は、脱水症状に気づかないことも多く、介護従事者の観察(肌や唇・舌、腋下の乾き具合、尿量、体温など)が重要になります  尿量が少ない場合は、脱水の他、腎機能の障害も考えられます。水分摂取量と尿量のバランスにも注意が必要です。

脱水予防には、1日2500ml(食事から1000ml、飲料水から1500ml)が必要であるといわれています。

 

③嚥下障害

高齢者は、歯の欠損、唾液分泌の低下、口腔内の麻痺などにより、嚥下障害を起こしやすくなっています。

食事の際には、飲み込みやすい食事形態を準備し、姿勢に配慮し、麻痺のない側から飲食物を入れ、嚥下を確認しながら介助するなどの注意が必要です。

 

④呼吸

呼吸の観察は、回数(15~20/分が標準)、深さ、リズム、喘鳴が聞こえるかなどに注意が必要です。

異常を感じた場合は、速やかに医療関係者に報告し、指示を受けるようにしましょう。

なお、呼吸は自分でコントロールすることが可能ですので、観察の際には、相手に気づかれないように行う必要があります。

 

⑤体温

成人の体温は、腋下で36°~37°が標準ですが、個人差や日内変動(朝低く夕方に高くなる、差は1°以内)がありますので、平常時の体温を把握しておくことが重要です。

体温は、測定する場所によって差があり、直腸内体温(肛門に体温計を入れる)は腋下より0.5°、口腔舌下体温(舌の下に体温計を入れる)は0.3°程度高くなります。

高熱の場合は、感染症や脱水症が疑われます。また、35°以下の低体温の場合も、危険な場合がありますので、医療関係者への相談が必要です。

 

⑥脈拍

脈拍は、心臓の鼓動を伝えるもので、通常60~80回/分です。 脈拍は、運動や姿勢、緊張、食事などによっても変化しますので、測定時はリラックスして安楽な姿勢をとります。

1分間の脈拍数が90~100以上を頻脈、50以下を除脈、乱れがある場合を不整脈といいます。 脈拍に乱れがある場合は、重大な病気の可能性もありますので、医療関係者への報告が必要です。 脈拍の測定は、通常安定した状態で、脛骨(けいこつ、手首の親指側)に3本指を当てて測ります。脈拍数だけでなく、リズムや大小にも注意が必要です。

 

⑦血圧

血圧は、最高血圧(収縮期血圧)と最低血圧(拡張期血圧)を測定しますが、最高血圧が140mmHg、最低血圧が90mmHg以上の場合、高血圧と診断されます。 血圧は、運動や食事、入浴などにより高くなりますので、測定はこのようなときの後は避けるようにします。

また、精神的な緊張やストレスなどによっても高くなりますので、リラックスした状態で行うことが必要です。

高血圧は、脳卒中や心筋梗塞 など動脈硬化による様々な病気の原因となります。

 

⑧精神的な変化

利用者の観察は、身体的な変化だけでなく、精神的な変化にも注意が必要です。

特に高齢者の場合は、うつ状態や認知機能の低下がよくみられる症状です。

うつ病は、食欲不振、頭痛、不眠など身体症状に出やすく、意欲低下による身体機能の低下も心配されます。

認知力の低下には、何ができて何ができなくなってしまったのか、行動の原因は何かなどを考えながら観察することが大切です。

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