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介護場面における利用者・家族とのコミュニケーション2

(1)利用者・家族とのコミュニケーションの技法2

 

●質問の技法

 

質問には下記のような技法があります。介護現場では主に、①閉じられた質問と②開かれた質問が使われます。

 

①閉じられた質問(クローズド・クエスチョン)

「はい」「いいえ」または2~3語の短い単語で答えられる質問。「食事はしましたか」「生まれたのはどこですか」など。

事実を確認する場合や、コミュニケーションに障害のある人との会話では有効ですが、利用者が受け身になりやすく、情報量が増えにくいという面もあります。 また、多用すると、利用者の意向を制限したり、尋問のような質問の仕方になり、心を開かなくなることもあるので、注意が必要です。

 

②開かれた質問(オープン・クエスチョン)

相手の自由な応答による質問の方法。自分の選択や決定により、自分の気持ちを自由に語ることができ、多くの情報を得ることができます。また、自分の話を聞いてもらえたことによる満足感を得ることもできます。

介護現場では、開かれた質問を中心に行うことが望ましいのですが、利用者が主体的に話を進める必要があり、負担が大きいので、閉じられた質問を適切に組み合わせて会話を進めることが重要です。

 

③重複する質問

「重複する質問」には、「赤と青のどちらが好きか」など、2つの選択肢を提示する質問と、「どこに住んでいますか、誰と住んでいますか」など、同時に2つの異なった質問を行うものがあります。

選択肢を示す質問は、閉じられた質問とほぼ同様で、答えを制限してしまいますが、答えを明確にする場合などは有効です。

同時に異なった質問をするのは、利用者には答えにくく、戸惑いを与えてしまうことにもなります。

 

④その他の質問

「なぜ」「どうして」という質問は、質問者側の意向が中心となり、相手を防衛的にしてしまうことがあるので、介護の現場ではあまり望ましくありません。

「評価的な質問」は、質問者側の価値判断に基づいて行われる質問であり、利用者との信頼関係を悪化させてしまう危険性があります。

質問に対する答えが返ってこない場合は、緊張している、答えにくい、答えを整理しているなど、さまざまな原因が考えられます。 答えを強要するのではなく、相手の言葉を黙って待つことも大切です。

 

●相談、助言、指導の技法

 

介護従事者は、さまざまな場面で利用者・家族からの相談を受ける立場にあります。

 

社会福祉士及び介護福祉士法においても介護福祉士は「その者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うことを業とする者」と規定されています。

 

面接の場所を設定して行われる場合もありますが、日常生活の中で行う(日常生活面接といいます)場合や、介護の実践を通して行われる場合もあります。

 

介護従事者は、利用者の心身の状況、ニーズや意向を十分に把握し、「バイスティックの7原則」などを活用して、利用者が自己を表現しやすいように、相談・助言等を行う必要があります。

 

家族に対して助言や指導を行う場合、家族のやり方が不適切であっても、すぐに否定したりせず、家族の考え方ややり方を尊重して、よりよい方法を見出していくことが大切です。

 

●バイスティックの7原則 (非常によく出題されます。必ず覚えましょう)

 

①個別化

利用者を個人として捉えること

利用者は、「不特定多数の中の一人」ではなく、「特定の一人の人間」で、抱える問題も固有のものです。  利用者の基本的人権を尊重し、利用者の個別の状況に即した援助を行います。

 

②意図的な感情表出

利用者の感情表出を尊重する

利用者の肯定的感情や否定的感情を表現したいというニーズを確認し、利用者が自由に感情表出ができるよう、意図的にかかわり、その感情表現を大切にする原則。

 

③統制された情緒的関与

援助者が自分の感情を自覚して吟味しながら、利用者の表出した感情を受け止める

利用者の感情を感受性をもって理解し、援助者自身が自分の感情を統制し、適切な情緒的関わりをするという原則。

 

④受容

利用者の言動や態度ををあるがままに受け止めること

利用者の言動や態度を、道徳的・感情論的な立場から、批判したり是認したりせず、利用者の全てを受け入れ、全人格として尊重する原則。

 

⑤非審判的態度

利用者を一方的に評価・判断せず、利用者の価値観や考えを尊重する

利用者や家族等の言動等に対して、一般的な価値基準や援助者自身の価値感によって一方的な評価・判断をするようなことを行わないという原則。

 

⑥自己決定

利用者の自己決定を促し、尊重する

援助者が自分の考えを押し付けるのではなく、利用者が自分の判断をもとに自己決定できるよう、支援する原則。

 

⑦秘密保持

利用者の秘密を保持し、信頼関係を構築する

専門的な援助関係のなかで打ち明けられた利用者の秘密を、援助者が適切に保全するという原則。利用者・家族の情報は、利用者・家族の同意なしでは他者に開示しない。

 

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