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自立に向けた居住空間の整備1

(1)居住空間整備の意義と目的

 

住居の役割には、以下のようなことがあげられます。

①暑さ寒さから身を守り、災害から命を守る

②食事や睡眠、排泄などの生理的欲求を満たす

③家族の人間関係を通して、精神的な安心感をもたらす

④生活の価値観やこだわりなど文化的な欲求を満たす

⑤プライバシーを守る

⑥家族や近隣との社会的交流の場となる

 

居住空間の整備では、福祉用具の活用や利用者の日常生活動作を行いやすくし、転倒や転落などの事故を防止すること、プライバシーを守り、家族との交流や社会参加ができる環境づくりをすることなどが大切です。

 

(2)生活空間と介護

 

居住空間とは人の生活が営まれる場所であり、居宅であっても施設であっても、その人らしく生活ができ、安心できる「居場所」といえる様な空間を整備することが大切です。

 

また、高齢者にとって、住み慣れた地域や家で生活することは、その人の生活史や生活習慣の継続や地域とのかかわりなど、重要な意味をもっています。施設での生活あってもそれまでの生活との継続性が保てるようにすることが大切です。

 

介護を必要とする人の生活空間は、利用者と介護従事者がともに活動しやすく、家族や社会との交流を保てることが求められます。

 

そのためには、生活空間がバリアフリーであり、誰にでも使いやすいユニバーサルデザインに配慮したものであることが望ましいといえます。

 

●バリアフリー

バリアフリーとは、障壁のない環境を意味し、障害を持つ人も健康な人と同様、自由に社会参加ができるようにするという考え方です。

高齢になると、2~3㎝の段差でもつまづきやすく、玄関や部屋の出入り口、浴室などの段差をなくし、手すりなどを付けてバリアフリー化することで、転倒・転落を防止することが重要です。

介護保険制度での、住宅改修や福祉用具貸与なども、バリアフリー化を推進する制度です。

 

●ユニバーサルデザイン

ユニバーサルデザインとは、「すべての人のためのデザイン」という意味で、障害の有無や高齢というだけでなく、文化・言語・国籍や男女の違いにかかわらず、初めからできるだけ多くの人が使えるようにデザインすることです。

「障害者用の」ではなく、「すべての人のため」ということが、バリアフリーとの違いです。

 

ユニバーサルデザインの例としては、丸いドアノブではなくレバー式のドアノブの方が障害者でも障害のない人にも使いやすいものです。また、もともと障害者用に開発された温水洗浄便座もユニバーサルデザインの代表例となっています。

 

ユニバーサルデザインには、以下の7つの原則があります。

①誰でも公平に利用できること

②使う上で自由度が高いこと

③使い方が簡単ですぐわかること

④必要な情報がすぐに理解できること

⑤うっかりミスが危険につながらないデザインであること

⑥無理な姿勢をとることなく,弱い力でも楽に使用できること

⑦利用しやすいスペースと大きさを確保すること

 

(3)居住環境のアセスメント

 

居住環境は、ICFにおける環境因子の中の物的環境に含まれます。物的環境とは、自宅、施設、使用する建物の設計、設備、用具などのことです。

 

居住環境のアセスメントを行う際は、生活史や生活環境、価値観などの個人因子にも注目することが重要であり、環境因子が個人因子と生活機能(心身機能・身体構造、活動、参加)のかかわりの中で、どのような作用を及ぼしているかを評価することが大切です。

 

居住環境のアセスメントのポイントとして、以下のようなものがあげられます。

 

・住宅周囲の環境

災害時に受ける被害、避難経路、避難場所  周辺の道路、建物、日当たり、騒音、外出のしやすさなど

・住宅の構造と間取り

耐震構造、居室や家族のスペース、廊下幅、段差、  利用者の居室の位置(トイレの近く、外出のしやすさなど)

・室内環境と設備

滑りにくい床材、階段のすべり止め、手すりの設置  空調の状態、火災報知機の設置  ドアの状態(引き戸やアコーディオンカーテンなど安全なものか)

・照明

適切な明るさの確保、足元灯

 

 

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