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終末期の介護1

(1)終末期における介護の意義・目的

 

終末期の介護(ターミナルケア)は、死を迎えるためのケアのことですが、利用者が死ぬまでの日々をできるだけ苦痛がなく、自己決定を尊重しその人らしく生きていくことを全人的に支え、QOL(生活の質)の向上を目指す重要な介護です。

 

終末期の人の苦痛には、①肉体的苦痛、②精神的苦痛、③社会的苦痛、④霊的苦痛の4つがあります。この4つを「全人的苦痛(トータルペイン)」といい、ターミナルケアでは、この4つの苦痛に配慮した援助が必要です。

 

終末期では、心身の状態が大きく変化しますので、医療職との連携が不可欠です。また、全人的な援助を行うための様々な職種が関わり、チームで利用者や家族を支援します。

 

チームケアでは、利用者、家族、チームメンバー全員が、ターミナルケアに対する合意ができていることが重要であり、利用者に関する最新の情報を共有している必要があります。

 

終末期ケアの考え方のひとつに、「ホスピスケア」があります。ホスピスケアとは、病気の治療を目的とするのではなく、極力痛みや苦しみを除去し、利用者の価値観・考え方を尊重し、最期まで質の高い人生が送れるよう、様々な専門職やボランティア等が支援するケアの方法です。

 

ホスピスケアは、緩和ケアを中心に行われていますが、緩和ケアとは、痛みや呼吸困難など身体的な苦痛のほか、不安や孤独など精神的症状、人生の意味や死生観などの霊的(スピリチュアル)な苦痛を和らげるためのケアのことをいいます。

 

(2)終末期における利用者のアセスメント

 

終末期におけるアセスメントの主なポイントは、以下のとおりです。

 

●身体的側面

・痛みや苦痛の有無とその程度 ・呼吸状態、循環状態

・栄養状態、食事・水分摂取状況

・排泄の状態、皮膚の状態

・ADLの状態

・服薬の状態

 

●精神的側面

・死に対する本人の価値観

・信仰の有無、霊的な痛みの有無

・やりたいことがあるか

 

●環境的側面

・終末期に対する家族の考え方、家族との関係

・支援体制

・住居等の物理的環境

 

●終末期における身体の変化

・呼吸

呼吸困難になり、一般に下顎呼吸(顎を上げてする呼吸)→鼻翼呼吸(鼻翼を拡げる呼吸)→チェーンストークス呼吸(早い呼吸と無呼吸を繰り返す)→呼吸停止となる。

 

・皮膚

皮膚色が青白く変化し、唇や爪、手足にチアノーゼ(血中の酸素不足により皮膚や粘膜が青紫色になる)が出現する。また、四肢や背部に浮腫がみられるようになる。

 

・脈拍

脈が弱くなりふれにくくなる、不整脈が現れる。

 

・その他

体温が低下し手足が冷たくなる、意識が低下し反応が少なくなる、尿量の減少、姿勢保持ができなくなる、などの兆候が現れる。

 

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