筆記試験お疲れ様でした。そして筆記試験の合格おめでとうございます。後は3月2日の実技試験をしっかりとクリアして合格してしまいましょう。
これから数回に分けて、実技試験の対策についてお話ししていきます。
今回は、実技試験の概要についてお伝えします。
実技試験は、試験官2名の前で出題された問題に適した介助を実践します。制限時間は5分間です。
試験問題は、出題基準の中から選んだ2~4種類の介護行為によって構成されています。
採点は、15項目程度のチェックポイントがあり、できた行為に基づいて点がつけられます。
危険行為などがなければ、全体の6割程度できていれば合格で、合格率も9割ぐらいですので、落ち着いてできれば、それほど難しい試験ではありません。
(利用者の能力を活用することが大原則ですが、昨年の試験でほぼ全介助してしまった人が合格しました)
■実技試験の出題基準
出題基準は、以下の通りとなっていますので、どのような介助が出題されるのかを確認しておきましょう。
特に重要なのは、「介護の原則」の中の
①利用者の安全・安楽の確保
②自立支援
③個人の尊厳(コミュニケーション、自己決定) です。
大項目 | 中項目 | 小項目 |
---|---|---|
1.介護の原則 | ①安全・安楽 | ・転落・転倒・強打の防止 |
・麻痺側の保護 | ||
・誤嚥の予防 | ||
②自立支援 | ・残存機能の活用 | |
・意欲の促進 | ||
③個人の尊厳 | ・コミュニケーション | |
・事前の説明と承諾 | ||
・自己決定 | ||
・接遇(言葉づかい、態度) | ||
2.健康状況の把握 | ①利用者の健康状況の把握 | ・外見(観)の変化を察知する観察 |
・意識(反応)状況の変化を察知する能力 | ||
・体温、脈拍、呼吸の測定 | ||
②介護者の健康管理 | ・ボディメカニクス | |
・感染予防 | ||
3.環境整備 | ①室内環境 | ・換気 |
・温度、湿度 | ||
・冷暖房 | ||
・清潔 | ||
・採光 | ||
②ベッド | ・ベッドの機能 | |
・ベッドメイキング、リネン交換 | ||
4.身体介護 | ①体位と体位変換 | ・体位の種類 |
・体位(身体)の保持と膝折れ防止 | ||
・テコの原理、ボディメカニクスの活用 | ||
・体位の変換 | ||
②移乗動作 | ・車いす | |
・ポータブルトイレ | ||
・ストレッチャー | ||
・いす | ||
③移動・歩行介助 | ・ベッド上での移動 | |
・車いす、ストレッチャーでの移動 | ||
・肢体不自由者の歩行介助 | ||
・視覚障碍者の歩行介助 | ||
④食事の介助 | ・食事の種類と介助 | |
・食前の介助 | ||
・摂食の介助 | ||
・食後の介助 | ||
⑤排泄の介助 | 。トイレ及びポータブルトイレへの誘導と介助 | |
・便器、尿器の介助 | ||
・おむつの介助 | ||
⑥保清の介助 | ・清拭 | |
・入浴、シャワー浴 | ||
・足浴、手浴 | ||
・洗面 | ||
・口腔ケア、義歯の取り扱い | ||
・洗髪 | ||
⑦衣服の着脱 | ・衣服の着脱 | |
・寝衣の交換 | ||
・衣服のたたみ方 | ||
⑧整容の介助 | ・髪をとかす | |
・ひげそり |
実技試験当日までにやっておくこととしては、
①出題基準に書かれている基本的な介護技術の確認と練習
②“You Tube”などで、実技試験の映像が公開されていますので、見ておくのもよいでしょう。
③実技試験スタート時のセリフの練習
実技試験のスタートでつまづくと、頭の中が真っ白になって後の実技に影響します。
大体、次のようなセリフでスタートしますので、頭の中で試験会場をイメージしながら、スラスラと言えるように練習しておきましょう。
・失礼いたします(こんにちは)。○○さん、本日介護を担当させていただく△△です。よろしくお願いいたします。
・本日の体調はよろしいですか?(気分はいかがですか?)
・それでは、今日は(問題文の行為)をします。よろしいでしょうか?
・それでは、□□できるようにお手伝いをさせていただきますね。